ドデカフェニルポルフィリン(H2DPP)のモリブデン(V)錯体は、πーπ相互作用により自己集積して、その閉じたπ空間に水素結合により４核モリブデン(VI)—オキソクラスターを包接した「ポルフィリンナノチューブ」を形成する(Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 1825; Chem. Mater. 2007, 19, 51 (Cover Picture))。これが世界で初めて結晶構造が決定された、ナノサイズに制御されたチューブ状ポルフィリン超分子である。

最近では、形の決まったKeggin型ヘテロポリ酸を包接したポルフィリンナノチューブの合成にも成功した(Dalton Trans. 2011, 40, 6445)。

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