当研究室では、生命現象を規範とする金属錯体及びポルフィリンの酸化還元反応を中心に、様々な研究に取り組んでいます。特に、分子間でプロトンと電子が協奏的に、または逐次的に移動するプロトン共役電子移動(PCET)に関連する反応について研究を進めています。当研究室の研究テーマは大きく3つに分類されます。
当研究室では、生命現象を規範とする金属錯体及びポルフィリンの酸化還元反応を中心に、様々な研究に取り組んでいます。特に、分子間でプロトンと電子が協奏的に、または逐次的に移動するプロトン共役電子移動(PCET)に関連する反応について研究を進めています。当研究室の研究テーマは大きく3つに分類されます。
プロトン共役電子移動の概念図:
De 電子供与体;Dp プロトン供与体;Ae 電子受容体;Ap プロトン受容体
1.金属錯体における酸化還元反応
(a) 高原子価金属−オキソ及びオキシル錯体の生成とその基質酸化反応に関する研究
(d) 光エネルギーを化学エネルギーに変換する人工光合成に関する研究
これらの話題に含まれる金属錯体におけるPCETについて、以下の論文にまとめています。
★T. Kojima, Bull. Chem. Soc. Jpn. 2020, 93, 1571-1582 (Award account).
2.サドル型ポルフィリンの化学
(a) 曲面構造に基づく特異な超分子構造及び分子集積体の形成
3.縮環構造を有するポルフィリンに関する研究(石塚准教授)
<研究テーマ2>
サドル型ポルフィリンを基盤とする超分子形成と機能開発
ポルフィリンは18π電子系の複素環化合物であり、生体内でもヘモグロビンやミオグロビンの活性中心に鉄錯体として存在する。ポルフィリンの特徴として、可視領域に強い吸収を示すこと、酸化還元活性であること、ジアニオン性大環状配位子として様々な金属イオンと錯形成すること、などが挙げられる。通常のポルフィリン分子は、その拡張されたπ共役系のため、平面型構造を示す。
(3)プロトン化ポルフィリンを基盤とする超分子構築と光誘起電子移動