[Jan 14, 2009]
有機化合物の立体化学を表す方法はいくつかあります。ここで取り上げているNewman投影式、点線くさび形投影式、木びき台形投影式はよく使われるものです。実際の分子(分子模型)の形と構造式の関係を理解して下さい。
点線くさび形投影式において、点線の書き方はいろいろあります。こちら向きのくさび形にしたり、向こう向きのくさび形にしたり、普通の線にしたり、太線にしたりします。どの場合も、点線の結合は紙面の向こうにあります。
安定な立体配座=エクアトリアル形立体配座が優先します。複数の置換基が存在するときには、エクアトリアル位の置換基が多いほうの配座が優先します。
まず、構造異性体か立体異性体かを見分けます。この際には炭素に結合している置換基を比較して、同じかどうかを調べます。異なっていたら構造異性体です。同じならば立体異性体の可能性があります。 立体異性体ならば、単結合を回転させて互いに変換できるかを調べます。結合の切断−再結合を行うことなく互いに変換できれば、配座異性体です。互いに変換するために一度結合を切らなければならないのならば、配置異性体です。
異性体(isomer)
├構造異性体(structural isomer)
└立体異性体(stereoisomer)
├配座異性体(conformational isomer, conformer)
└配置異性体(configurational isomer)
結合長と結合次数(単結合、二重結合、三重結合)には相関関係があります。また、多重結合と単結合が交互に並んでいる場合、つまり共役している場合には、その単結合はいくらか二重結合性を帯びています。